勤労感謝の日の意味を子どもにわかりやすく説明する方法についてまとめておきます。

勤労感謝の日の意味

勤労感謝の日について子どもに明快に説明するには、まずは大人がこの祝日の意味について正しく理解しておく必要があります。祝日法によると、勤労感謝の日については以下のように記述されています。

「勤労をたつとび(尊び)、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」

ここで、「勤労を尊ぶ」というのは、働いている人たちを尊敬するという意味ではなく、勤労の目的を再確認し、一日一日の労働について真剣に考えながら、働ける喜びに感謝するとともに、創造や生産を通じて、意義のある生活を営むことを示しています。また、祝日法に関して記した「日本の新しい祝日(衆議院文化委員受田新吉著)」には以下のような記述があります。

「肉体的な労働によって物品等を生産するということにのみ終始するものではなくて、精神的な方面においても一日一日を真剣に考え、物事の本質へと深めてゆ く研究態度にも勤労の大きい意味は存在し、創造し、生産していくことの貴重な意義ある生活が営まれていくことが出来る。物質的にも、精神的にも広い意味で の文化財を建設してゆくことは、生産ということの正しい理解の仕方である」

http://iroha-japan.net/iroha/A02_holiday/14_kinro.html

では、勤労感謝の日という祝日が制定された由来や経緯について確認しておきましょう。

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勤労感謝の日の由来

まず、勤労感謝の日は、戦前の11月23日に行われていた新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)が由来とされています。新嘗祭は、天皇が国民を代表して農作物の恵みに感謝する式典であり、飛鳥時代の皇極天皇の代から始まりました。

新嘗というのは、その年に収穫された新しい穀物を指しており、農業国家である日本にとっては、昔から五穀豊穣をお祝いする行事は非常に重要な儀式とされていたのです。しかし、日本が戦後GHQの支配下に置かれたことで、国民が天皇を崇拝することにつながる恐れのある行事は軒並み廃止されることになりました。

そして、戦後の日本では、天皇が普通の人間として扱われることとなったため、新嘗祭は天皇個人のお祝いとみなされてしまったのです。そこで、新嘗祭という天皇が関わる行事ではなく、勤労感謝の日という名称を用いて、国民一人一人の働きに感謝する日が設定されたのです。

また、祝日法が制定された1948年頃には、「勤労感謝の日」ではなく、「新嘗祭の日」という名称でお祝いしてはどうかという意見もありましたが、当時「労働」という言葉は農業による生産だけでなく、サービス業なども含めた幅広い意味を持っていたため、「新嘗祭の日」という名称は却下されました。

そして、「勤労感謝」という単語については、アメリカのLabor Day(9月の第一月曜日)Thanksgiving Day(11月第4木曜日)を組み合わせてLabor Thanksgiving Dayというフレーズを日本語訳したものだという説が有力視されています。

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勤労感謝の日を子どもに説明

では、以上を踏まえて勤労感謝の日の意味について子どもに説明しましょう。まず、勤労感謝の日は、昔は「新嘗祭」と呼ばれ、天皇と一緒に農作物の豊作を祝う行事であったことを説明します。

そして、戦後はアメリカが日本を弱体化させるために、天皇を神格化させる恐れのある新嘗祭を廃止させる方向へ動きます。そこで、日本は新嘗祭という名称を勤労感謝の日に変えて、国民が働くことについて考え、豊かな生活とお互いに感謝する日という趣旨にしたのです。

勤労感謝の日について子どもに説明する際には、日本が昔は農業国家であり、農作物の収穫に感謝する行事が行われていたことを教えてあげましょう。そして、勤労感謝の日の由来が新嘗祭にあり、現在では農業で生み出された農作物だけでなく、サービス業などにより創出される精神的な満足感なども「労働」に含まれるので、様々な業種の労働者に感謝する日だと説明します。

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