2020年3月21日「春分の日」の食べ物についてまとめておきます。

目次

春分の日の食べ物は「おはぎ」ではなく「ぼた餅」

春分の日の食べ物としては「ぼた餅」が有名です。

最近では、「ぼた餅」ではなく「おはぎ」を食べる家庭も多いのですが、春分の日の食べ物としては「ぼた餅」が正解なのです。

「ぼた餅」と「おはぎ」はほとんど同じ食べ物であり、呼び方が異なるだけなのですが、実はこの名前の違いが重要なのです。

 

ここで、それぞれを漢字にすると、「ぼた餅」は「牡丹餅」、「おはぎ」は「お萩」となります。

さて、もう気づかれた方もいると思いますが、牡丹は3月のお彼岸の時期に咲く花であり、ぼた餅は小豆のあんこを牡丹の花に見立てて作られたとされています。

そのため、牡丹の餅からぼたもちになったと言われています。

 

一方、萩(はぎ)は9月のお彼岸の時期に咲く花であり、こちらも小豆のあんこで萩の花を再現しているとされています。

おはぎの形が細長い俵形なのは、萩の花に似せているからだという説もあります。

また、「ぼた餅」と「おはぎ」にはこしあんとつぶあんの違いがあります。

 

ぼた餅がこしあんで、おはぎがつぶあんとなります。

もともと、ぼた餅とおはぎのあんこの材料となる小豆は、種まきの時期が春の4月から5月にかけてであり、収穫が9月頃となります。

9月のお彼岸の時期には、収穫したての新鮮な小豆でおはぎを作るため、粒あんとしてそのピチピチとした食感を楽しみながら食すようになりました。

 

ところが、9月に収穫した小豆をつぶあんの状態で春まで保存していると、小豆の皮が固くなり、食感を損ねるため、こしあんとして保存するようになったのです。

そのため、昔は春分の日に食べるぼた餅は、つぶあんではなく、こしあんが使われていました。

もちろん、現在では、食物の保存技術が飛躍的に進歩しているので、こしあんとつぶあんの区別はなくなり、ぼた餅とおはぎは同じ食べ物だと認識している人が多いです。

 

以上から、ぼた餅は「春分の日」に、おはぎは「秋分の日」に食べるのが正解なのです。

では、なぜ春分の日にぼた餅を食べるようになったのでしょうか?

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春分の日に『ぼた餅』を食べるようになった由来

春分の日に、ぼた餅が食べられるようになったのは、江戸時代からと言われています。

当時は、砂糖が高級品であったため、ぼた餅など砂糖を使った甘い食べ物は、節目の日にのみ振る舞われていました。

ぼた餅のあんこの材料となる小豆は朱色であり、朱色には古来より邪気を払う力があるとされていたので、ぼた餅はご先祖様の供養のために使われていたのです。

 

そして、お彼岸には、ご先祖様にぼた餅をお供え物として献上し、邪気を祓い、家族の平穏無事、健康、幸せを願いました。

その後、お供えしたぼた餅は春分の日に家族全員で食べるのが習慣となり、この風習が現代まで伝わったことで、春分の日にぼた餅を食べるようになったのです。

ちなみに、春分の日にぼた餅を食べる習慣は、江戸時代の庶民たちが始め、それが日本全国に広まったとされています。

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おすすめのぼた餅

さて、春分の日の食べ物はぼた餅だと分かったわけですが、一年に一度の国民の休日に食べる物なので、少し奮発して美味しいぼた餅を食べてはいかがでしょうか。

そこで、東京にあるぼた餅が有名なお店をいくつか紹介しておきます。

 

3位 すずめや

すずめやと言えば、どら焼きが有名の和菓子店ですが、実はぼた餅が美味しいお店としても知られています。

甘さ控えめで、口に入れた瞬間、小豆の甘い風味が鼻から抜け、小豆本来の自然な甘さと食感が味わえることで人気を集めています。

絶妙な甘さが特徴であり、ついつい2個、3個と手が伸びてしまいます。場所は東京都豊島区南池袋2-18-5 であり、JR池袋駅から徒歩で7分ほどです。

 

2位 たねや 東急本店

ヘルシー米として、女性から人気の高い十穀米を使用した大きなぼた餅が特徴です。

十穀米は、ダイエット、美肌、便秘解消に効果があるとされており、カロリーを気にする女性におすすめです。

東京都渋谷区道玄坂2-24-1 東急百貨店本店 B1F

 

1位 村上 渋谷ヒカリエ店

こちらは、金沢発祥で創業が明治40年という歴史ある和菓子店であり、繊細な甘さが特徴です。

きなこやごまなど複数のバリエーションがあるので、飽きずに何個でも手が伸びてしまいます。

京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ B2F

 

まとめ

春分の日の食べ物は、「おはぎ」ではなく「ぼた餅」です。

ぼた餅は「春分の日」に、おはぎは「秋分の日」に食べるのが正解なのです。

また、昔の人は、お彼岸にぼた餅をご先祖様へお供えすることで、邪気を祓い、家族の平穏無事、健康、幸せを願っていました。

そのため、今年の春分の日には、家族全員でお供えしたぼた餅を食べ、家内安全や健康長寿を祈念してはいかがでしょうか。

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