節分の豆まきの作法とやり方についてまとめておきます。豆まきに関する正しい知識を身につけて、しっかりと厄落としを行いましょう。
目次
豆まきの作法
豆まきを行う際には、以下の作法に従って行いましょう。
- 炒った豆をまく
- 豆まきは夜行う
- 掛け声とともに豆をまく
- 豆をまくのは家長
- 豆は自分の年齢より1つ多く食べる
では、順番に説明していきます。
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1.炒った豆をまく
豆まきに使用する豆は、市販されている豆で問題ありませんが、炒った豆(福豆)でなければなりません。これは、生の豆を使用して豆まきを行った後に、豆を拾い忘れてしまうと、その豆から芽が出てしまうからです。
災いを振り払ううえで、豆から目が出るのは、非常に縁起が悪いので、必ず炒った豆を使うようにします。
ここで、陰陽五行説(紀元前220~400年ごろ)によると、世の中のすべての物は「木・火・土・金・水」という5つの要素から成り立っており、鬼や豆は「木・火・土・金・水」の五行において、金を意味しています。
そして、この金を滅ぼすとされるのが火であり、火で炒った豆には鬼を封じる意味があります。そこで、炒った豆で鬼を追い払い、その豆を人が食べることで、鬼を退治したと考えます。
また、炒るには「射る」に通じるとされており、豆(魔目)を射ることで、「摩滅」となることから、炒った豆を使うようになったとする説もあります。
2.豆まきは夜行う
鬼は夜中に出ると言われているので、豆まきは節分の日の夜に行います。
3.掛け声とともに豆をまく
豆まきでは、開けた窓や玄関から外に向かって、「鬼は外」の掛け声とともに豆をまき、鬼を追い払います。そして、鬼が再び家の中に戻ってこないように、すぐに窓を閉めてから、「福は内」の掛け声で、福を家に招き入れます。
4.豆をまくのは家長
家族で豆まきをする場合、一家の主である父親が鬼のお面をかぶる家庭が多いですが、本来は家長である父親は豆をまいて鬼を追い払う立場となります。ただし、年男、年女、厄年の人が豆まきをする地域もあるので、お住まいの地方の習わしに従うのが無難と言えます。
そもそも、昔は鬼(邪気)は目に見えないものとして恐れられていたので、鬼の役はいなくても問題ありません。
5.豆は自分の年齢より1つ多く食べる
豆まきが終わると、厄除けを願って、自分の満年齢よりも1つ多く食べます。旧暦では、節分は大晦日にあたり、年が明けるとひとつ歳を取ることから、豆も11つ多く食べるのです。
よって、今年の厄払いを行うために、数え年(満年齢+1)の数だけ豆を食べるのです。ただし、地域によっては、満年齢よりも2つ多く食べるところや満年齢と同数食べるところなどがあり、こちらも地方により風習が異なるようです。
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豆まきのやり方
では、ここからは、豆まきのやり方(手順)について説明していきます。
- 節分前日に豆を準備
- 豆まきは家の奥から
- 豆を食べる
- 豆を片付ける
では、順番に説明していきます。
1.節分前日に豆を準備
先に説明したように、豆まきには炒った豆を使用する必要があるので、節分前日には豆を炒り、枡や三方に入れて神棚にお供えしておきます。
2.豆まきは家の奥から
節分当日の夜になり、豆まきを行う際には、家の奥の部屋から順番に鬼を追い出すようにして豆をまいていきます。ここで、豆まきはお風呂やトイレも含めたすべての部屋で行い、鬼を玄関や窓に追いやります。
そして、「鬼は外」という掛け声とともに、玄関や窓の外に向かって2回豆をまきます。まいた後は、鬼が家に入ってこないように、すぐに窓や扉を閉めて、「福は内」と言いながら、2回家の中に向かって豆を巻きます。
そして、豆をまく際には、豆を投げるのではなく、下手でそっと種まきをするかのように行うのがマナーです。また、豆をまく人以外は、後ろで掛け声だけをかけます。
3.豆を食べる
豆まきが終わったら、自分の満年齢より1つ多くの数の豆を無言で静かに食べます。豆が多すぎて食べられない場合は、豆を茶碗などに入れて、そこに熱いお茶を注いで、そのお茶(福茶)だけを飲んでも良いとされています。
4.豆を片付ける
豆を食べ終わったら、残りの豆を掃除機や箒で回収して、片付けます。
豆まきの注意点
3歳以下の幼児は、節分豆のような小さくて固い食べ物を、しっかりと噛み砕いて食べることができません。そのため、豆まきする際には、幼児が誤って飲み込んでしまうことがないよう注意してください。
幼児には、先に説明した福茶を飲ませてあげましょう。福茶は、邪気を祓う縁起がよいものであり、豆のように噛み砕く必要もないので安心です。
まとめ
豆まきを行う際には、以下の作法に従って行いましょう。
- 炒った豆をまく
- 豆まきは夜行う
- 掛け声とともに豆をまく
- 豆をまくのは家長
- 豆は自分の年齢より1つ多く食べる
ただし、豆まきは地域によって風習が異なるので、お住まいの地方の習わしに従ってください。
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