小学生による書初めは、今や新年の恒例行事となっています。そして、小学生の書初めでは、四字熟語が好んで用いられますが、できれば他の子供とかぶらない言葉を選びたいところです。
そこで、本記事では、少し変わった四字熟語を紹介します。
おすすめの四字熟語
小学生の書初めに用いる四字熟語は、新年の抱負や決意としてふさわしい言葉であり、なおかつ小学生でも書きやすい字であった方が良いです。そこで、本記事では四字熟語を以下の2つのカテゴリに分類し、おすすめの言葉をそれぞれ6つずつ紹介します。
- 努力・行動に関する言葉
- 性格・人格に関する言葉
<努力・行動に関する言葉>
- 不言実行(ふげんじっこう)
- 温故知新(おんこちしん)
- 一意専心(いちいせんしん)
- 意気自如(いきじじょ)
- 精神一到(せいしんいっとう)
- 見兎放犬(けんとほうけん)
<性格・人格に関する言葉>
- 雲心月性(うんしんげっせい)
- 寛仁大度(かんじんたいど)
- 公明正大(こうめいせいだい)
- 温厚質実(おんこうしつじつ)
- 一片氷心(いっぺんのひょうしん)
- 無私無偏(むしむへん)
では、それぞれの言葉の意味や書初めの四字熟語としてふさわしい理由について説明していきます。
sponsored link
努力・行動に関する言葉
1.不言実行(ふげんじっこう)
不言実行とは、あれこれ言い訳などせず、やるべきことを黙って実行することを表しています。「有言実行」については、よく書初めの四字熟語として用いられますが、不言実行を選ぶ子供は少ないです。
小学生の子供の中には、親が「宿題(勉強)しなさい」と言っても、あれこれ言い訳を並べて、面倒なことから逃れようとする子がいます。しかし、「やるべきこと」に対して、やらなくても良い理由を考えて回避しようとする態度は、あまり褒められたものではありません。
そこで、やるべきことは言い訳せずに、黙ってすぐにとりかかりるよう促す言葉としては、不言実行が相応しいと考えられます。
2.温故知新(おんこちしん)
温故知新は、古い事柄から新しい知識を得るという意味であり、過去に学んだことをもう一度調べたり、勉強し直すことで、新たな知識を発見できます。
これは、学問の大切さを説く言葉でもあるので、小学生の書初めには最適と言えます。また、難しい漢字がないので、小学生におすすめの四字熟語です。
3.一意専心(いちいせんしん)
一意専心は、1つのことに集中して取り組み、他の事柄に心を動かされない態度を表しています。親としては、子供に対して、勉強、スポーツ、芸術、音楽など何でも良いので、何か1つのことに対して、努力を続けて欲しいという想いがあるはずです。
子供が新年の目標を立てた際に、それを達成するために、1年間継続して努力するよう促す言葉としては、最適だと考えられます。
4.意気自如(いきじじょ)
意気自如は、物事に驚いたり、恐れたりせず、常に普段と変わらない精神状態を維持していることです。さらに、元気で何があっても挫けないさまを表していることから、逆境に強い子供に育って欲しいと願う親にとっては、是非選んで欲しい四字熟語ではないでしょうか。
5.精神一到(せいしんいっとう)
精神一到は、精神を集中して物事に取り組めば、どんな困難と思えることでも、できないことはないという意味です。小学生の子供に、努力や集中力の大切さを説き、やる気にさせる言葉としておすすめです。
6.見兎放犬(けんとほうけん)
見兎放犬は、狩りを行う際に、兎(うさぎ)を見つけてから犬に追わせても十分に間に合うことから、失敗してから悔い改めても決して遅くはないという意味です。子供の頃は、失敗を恐れず、積極的に行動して、少しでも多くの経験を積むことが大切なので、小学生の子供に是非書いて欲しい四字熟語ではないでしょうか。
性格・人格に関する言葉
1.雲心月性(うんしんげっせい)
雲心月性は、名声や利益にとらわれず、雲や月のように清らかな心を持つ人のことを指しています。親なら誰しもが、自分の子供には雲心月性でいて欲しいと願っているはずです。
2.寛仁大度(かんじんたいど)
寛仁大度は、心が広くてあわれみ深く、度量が大きい人のことをいいます。小学生に贈る言葉としては、少し早い気もしますが、スケールが大きく、懐が広い大人に育って欲しいと願う親にとっては、新年の書初めで是非勧めたい言葉ではないでしょうか。
3.公明正大(こうめいせいだい)
公明正大は、公平で私心がなく、不正や隠し立てがないことを表しています。嘘や隠し事が多い子供に対しては、是非この四字熟語を贈りたいところです。
この四字熟語は、難しい漢字もなく、画数も少ないので、小学生低学年の子供におすすめです。
4.温厚質実(おんこうしつじつ)
穏やかで優しい心を持ち、飾り気がなく誠実な人を表しています。似た意味の四字熟語として、「温厚篤実(おんこうとくじつ)」という言葉があり、こちらは親切で情に厚く、誠実な人のことです。
難しい漢字はありませんが、筆で書く際には、「厚」と「質」のバランスが取りにくいので、書道初心者にはおすすめしません。
5.一片氷心(いっぺんのひょうしん)
一片氷心は、世間の煩わしい事柄に染まらず、清く澄みわたった心を表しています。この四字熟語は、小学生低学年向けであり、書道が苦手な人でも、少し練習するだけで、それなりの作品に仕上がるでしょう。
ポイントは、氷以外の画数の少ない漢字を太く書くことです。
6.無私無偏(むしむへん)
無私無偏とは、人と接するときに、私心や偏りがなく、公平に判断したり行動するさまを表しています。この四字熟語は、これまでに紹介した言葉と比較すると、画数が多い漢字が多く、特に「偏」は美しく書くのが難しいので、初心者にはおすすめしません。
最後に、書初めでよく選ばれる四字熟語を紹介しておきます。
sponsored link
よく用いられる四字熟語
以下は、小学生の書き初め展や新年の寺社での書初め大会にて、よく用いられる四字熟語です。
勇気百倍、七転八起、日進月歩、一期一会、一日一善、一念発起、一日一生、安心立命、自主独立、一刀両断、完全無欠、真剣勝負、全力投球、有言実行、臨機応変、先手必勝、明朗快活、誠心誠意、真実一路、心機一転、一致団結
他の小学生とかぶる可能性が高いので、上記の四字熟語は選ばないようにしましょう。
まとめ
書き初めにおすすめの四字熟語は、以下となります。
<努力・行動に関する言葉>
- 不言実行(ふげんじっこう)
- 温故知新(おんこちしん)
- 一意専心(いちいせんしん)
- 意気自如(いきじじょ)
- 精神一到(せいしんいっとう)
- 見兎放犬(けんとほうけん)
<性格・人格に関する言葉>
- 雲心月性(うんしんげっせい)
- 寛仁大度(かんじんたいど)
- 公明正大(こうめいせいだい)
- 温厚質実(おんこうしつじつ)
- 一片氷心(いっぺんのひょうしん)
- 無私無偏(むしむへん)
書道の初心者には、不言実行や公明正大、一片氷心など画数の少ない漢字が多く入っている四字熟語をおすすめします。
sponsored link
オススメの記事
四字熟語の所に、読み仮名が書いていないので、子供からしたら読みにくいです。
(例)
喜怒哀楽(きどうあいらく)
喜んだり怒ったり哀しんだり楽しんだり…
(意味を書く)
このように書いてもらえますと、子供も読みやすいのではないかと思います!