「初夢」とはいつ見る夢のことかご存じですか?
目次
初夢はいつ?
初夢については、諸説がありますが、「新年になって最初に見る夢」という説が有力視されています。他にも、以下のような説がありますが、これらを包括して、「新年最初に見る夢」と定義している辞書が多いのです。
- 大晦日の夜から元日の朝かけて見る夢
- 元日の夜から2日の朝かけて見る夢
- 2日の夜から3日の朝かけて見る夢
- 元日から2日の夜にかけてみる夢
- 2日から3日の夜にかけて見る夢
ここで、初夢について「新年最初に見る夢」と定義しているのは、以下の辞書です。
- goo辞書
- ブリタニカ国際大百科事典小項目事典
- デジタル大辞泉
- 世界大百科事典 第2版
- 大辞林 第三版
etc
では、なぜ「初夢」の日付について、様々な説が持ち上がっているのでしょうか?
sponsored link
初夢の由来
文献を遡ると「初夢」が初出したのは鎌倉時代であり、「初夢」は節分の夜から立春の朝にかけて見る夢のことを指していました。その後、暦において、元日を新年の始まりだと考えるようになったため、「大晦日の夜から元日の朝にかけて見る夢」が初夢とされたのです。
ただし、江戸時代の文献では、以下の3つの説が唱えられています。
- 大晦日の夜から元日の朝にかけて見る夢
- 元日から2日にかけて見る夢
- 2日から3日にかけて見る夢
まず、大晦日から1日にかけては、鐘撞、初詣、正月準備などで徹夜する人が多くなったため、「元日から2日にかけて見る夢」が初夢だとする考え方が登場しました。さらに、「2日から3日にかけて見る夢」とする説については、以下のような新年の行事が2日に行われるため、それが一段落した「2日の夜から3日の朝にかけて見る夢」を初夢と考えるようになったと言われています。
- 1月2日は旧暦において書き初めが行われる日
- 1月2日は初売りが行われる日
よって、江戸時代の時点で「初夢」の定義は、あいまいであり、それが明治時代以降も受け継がれてきたため、現代においても「初夢」がいつ見る夢のことを指しているのかは、はっきりとしないのです。
以上から、初夢を見る日付は人によって異なるので、現在では初夢を「新年最初に見る夢」と定義する説が有力と言えます。
では、次に初夢で見ると縁起が良いとされる「一富士二鷹三茄子」について解説します。
sponsored link
「一富士二鷹三茄子」の意味と由来
さて、初夢で見ると縁起が良いと言われている「一富士二鷹三茄子」は、以下のような意味を表しています。
- 一富士:富士山
- 二鷹:鳥の鷹
- 三茄子:野菜のナス
そして、これらが縁起が良いとされる由来については、以下のように諸説があります。
- 徳川家康の好きなモノを挙げている
- 徳川家康のお膝元である駿河において、値段の高いものを順に並べている
- 「富士→無事、不死」、「鷹→高い」、「茄子→為す」という語呂合わせ
- 「富士山=日本一」、「鷹=富士に棲む賢くて最強の鳥」、「茄子=成し遂げる」という意味付け
そもそも、「一富士二鷹三茄子」は江戸時代からのことわざなので、将軍・徳川家康が関係しているとされる説が有力視されていましたが、語呂合わせもしっくりとハマっており、意味が通っています。
特に、「富士」は「不死」に通じ、不老長寿を意味しているとされ、鷹は「高、貴」を意味し、出世を連想させていると考えられています。また、茄子には身がよくなるので、子孫繁栄に通じるとされています。
sponsored link
オススメの記事